審判離婚とは

審判離婚とは、調停委員により繰り返し調停が行われたにもかかわらず、
・離婚が成立しそうもない場合
・離婚を成立させた方が双方の為であると見られる場合であるにもかかわらず、
 わずかな点で対立があり合意が成立する見込みがない場合
などには、家庭裁判所は調停委員の意見を聴き、職権で離婚の処分ををすることができ、これを調停に代わる審判(審判離婚)といいます。
審判離婚では、審判がくだされてから2週間以内に当事者が異議を申し立てれば、審判の効力がなくなってしまう為、この手続を利用することは極めて稀です。
しかし、お互い離婚には同意したが、条件で折り合わず、調停が長引きそうな時に審判へもっていき、審判で財産分与や養育費を取り決め、早々と解決したケースも少なくはありません。

○審判離婚が適当だと認められる場合
審判離婚が適当であると認められる場合には、主に以下のようなケースがあります。
1.夫婦双方が審判離婚を求めたとき
2.実質的には離婚の合意が得られているが、なんらかの事情で調停成立時に出頭できないとき
3.合意できない理由が主に感情的反発であるなど異議の申立ての可能性が事実上ないとき
4.親権者の争いなどで、その時点における家庭裁判所の判断を示すことに意義があるとき
5.いったん離婚に合意した後に、一方が気持ちを変え、調停への出頭を拒否したとき