住宅ローンについて
夫婦で購入したマイホームをどうすべきか、離婚の際に悩む大きな問題のひとつです。
「残った住宅ローンを誰が支払っていくのか」「不動産を誰の名義にするのか」「保証人の問題はどうするか」など、悩みはつきません。
価値の大きい財産である一方、取得後のローンの負担は長期にわたることが多いため、離婚の際には慎重に取り決めをしておくことが重要です。
まずは、住宅について取り決めをする前に「不動産の名義」「住宅ローンの契約内容」など現状がどのような権利関係になっているかを調査した方が良いでしょう。
★不動産の名義・価額★
土地・建物が誰の名義になっているのか調べる必要があります。
その為には、法務局で不動産の登記簿謄本を取得します。不動産にどのような担保権(抵当権など)が設定されているのかについても分かります。
不動産の価額も調べる必要がありますので、不動産業者に査定をしてもらった方が良いでしょう。
不動産の価額がいくらなのかを早めに知っておくことは、非常に重要です。
不動産を売却すべきか、売却しない場合には誰が住み続けるべきか、どの時期に売却すべきかなどの方針に大きくかかわってきます。
★住宅ローンの契約内容★
住宅ローンの契約書を確認し、誰が債務を負っているかを確認します。
また、当初の契約から契約変更がなされている場合もあるため、契約書類一式を確認する必要があります。
一般的には、次のようなパターンが多いかと思われます。
パターン1 夫:主債務者 妻:連帯保証人
パターン2 夫:連帯債務者 妻:連帯債務者
パターン3 夫:主債務者 妻:債務負担なし(保証協会等の利用)
★住宅ローンの残額★
住宅ローンがどのくらい残っているかは、とても重要です。
不動産の査定金額よりもローンの残額が下回るのであれば、不動産を売却することにより利益が出ることになります。
一方、不動産の査定金額よりも住宅ローンの残額が上回るような場合に、仮に不動産を売却したとしてもローンだけが残ることになり、離婚後もローンの支払を継続しなければなりません。
住宅ローンの残額は「償還表」などで確認できますので、現在の住宅ローンの正確な残額はしっかりと把握しておいた方が良いでしょう。